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2021/09/27内科・小児科
クループ性気管支炎とは
▼クループ症候群について
上下気道の急性炎症で主にパラインフルエンザウィルスによって引き起こされますが、RSウィルスやアデノウィルスによっても引き起こされます。
発熱や咳、鼻水といった風邪様の症状に加え、喉が腫れることで、特徴的な咳(犬吠様咳嗽)に加えて、時々、呼吸困難(呼吸時にゼーゼーという音が聞こえたり、肋骨の間や胸骨の上のくぼみがペコペコする状態)を引き起こします。
主に生後6ヶ月から3歳の子供まででよく起こります。
▼症状について
発熱や咳、鼻水といった上気道の感染症状がまず起きます。
その後、喉が炎症により腫れ、喉が狭くなることで息を吸い込むときにヒューヒューと息漏れるような音がして(吸気性喘鳴)、犬が吠えたような鳴き声の咳(犬吠様咳嗽)が起き、声がかすれる嗄声が見られます。このような症状は主に夜間に出現します。
重症例では、疲労とともに呼吸が浅くなり、血液中の酸素濃度が低下するチアノーゼになることもあります。
▼検査について
上記の症状により診断がつくことが多いです。しかし、診断がはっきりしない場合は、頸部と胸部のX線写真を撮影し、喉の部分が狭くなっていることで診断がつきます。
また、酸素をどれだけ取り込めているのかの指標であるSpO 2 を測定するパルスオキシメーターを用います。
▼治療
治療は、辛い症状を緩和させる対症療法が主となり、加湿や酸素投与・ネプライザーを用いた吸入があります。
ネブライザーは薬液を霧化させるものであり、気道を拡張させるアドレナリンおよび炎症を抑えるステロイドを吸入します。
ご家庭では、部屋が乾燥しないよう加湿を行い、安静にし、症状悪化には注意しましょう。