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2021/09/27内科・小児科

熱性けいれんとは

▼熱性けいれん

発熱による体温上昇時に、突然痙攣をおこしたり、一時的に意識を失う症状を熱性けいれんといいます。主に乳幼児の子どもに多くみられます。

▼症状

熱性けいれんは熱の上がり際に多くみられ、ほとんどの場合には以下の症状が5分以内に自然に治まっていきます。
突然意識がなくなり、白目を向き、身体をそるように硬くしたり、手足をバタバタと震わせます。さらに、唇が紫色・顔色が悪くなることもあります。
身体が脱力(体の力が抜けた状態)で、ボーッとして呼びかけに答えず意識がなくなるだけの場合もあります。
また、けいれん発作が5分以上続く場合はほかの病気を疑われますので、緊急で病院を受診する必要があります。(場合によって救急車で)

※熱性けいれんのように見えても、髄膜炎・急性症などの重い病気によるけいれんの可能性もあるため、その区別は重要になります。
何度も繰り返し起こるとき、けいれんの前後に嘔吐や頭痛等の症状がみられるときなどには、病院を受診しましょう

▼治療について

けいれんが起きた場合には、次の4点を落ち着いて行いましょう。
➀倒れたり物にぶつかったりして、けがをしないように、安全な場所に横に寝かせましょう。
 驚いて体を抱きかかえる等を行うと、かえって刺激になり発作が長引く原因にもなるため、安全な場所に横に寝かせ、見守りましょう。
②吐くこともあるため、息がつまらないように顔や体を横向きにしましょう。
③口の中に、何らかの物や水分等を入れたり噛ませたりすることはやめましょう。息ができなくなる可能性があります。
④発作が起きた時間・継続した時間・発作中の様子(手足のがくがくは左右両方か片方か、目はどちらを向いていたかなど)を記録しましょう。病院へ行った際に診断の助けになります。
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過去に熱性けいれんの経験がある場合、もし熱性けいれんを起こした時は、5分以内に発作が治まるようであれば、ご自宅で様子を見ていただくこともあります。
熱性けいれんを初めて起こした場合、同日に再度発作を起こすのは約30%です。
よくけいれんを起こすお子様では、けいれん止めの座薬を処方させて頂くこともありますが、当院では危険な痙攣と区別がつかなくなるため様子見とさせて頂くことが多いです。

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