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2021/05/30外科
やけど(火傷)について
やけどについて
やけどは正式には「熱傷」と呼ばれ、熱によって皮膚や粘膜が損傷した状態を言います。 一般には高熱のものが皮膚に接着した損傷を「やけど」と言いますが、40-60度くらいのそれほど高い温度ではないものでも、比較的長い時間皮膚に当たることで皮膚が損傷することがあります(低温やけど)。特に皮膚が薄い子供や老人の方や、成人でも深く寝込んでいるときには低い温度でも持続的に加熱されることでやけどになるため、十分な注意が必要です。
症状について
症状によってⅠ度~Ⅲ度に分類されます。
・軽度のやけどでは皮膚が赤くなる程度です。(Ⅰ度)
・中程度のやけどでは直後から赤みや腫れ・水ぶくれが出てきます(浅いⅡ度)
・水ぶくれが破れてしまい痛みが強くなることがあります。(深いⅡ度)
・重度のやけどでは最初から皮膚が白く見えるようになり、重症になるほど痛みを感じません。(Ⅲ度)
リスクについて
軽度のやけどであれば1-2週間程で治り、ほとんどの場合は傷跡が残らないことが多いです。 中程度以上のやけどでは、適切な治療を受けても2週間~1ヶ月以上治療にかかり、傷跡やひきつれを残すことがあります。 皮膚の全層が熱による損傷を受ける重度のやけどでは、中程度のやけどよりも治療に時間がかかります。場合によっては入院して植皮などの手術などが行われることもあります。
治療方法
やけどの応急手当として、すぐにやけどした部位を水や保冷剤などで冷却することが大切です。 衣服の上から熱湯を被った場合、服を脱がさずにシャワーなどで冷やしてください。
あわてて衣服を脱がせると熱の作用が持続してより深いやけどになったり、水疱が破れて、痛みが強くなったり、治るのに時間がかかってしまいます。おおよそ15-30分間冷却すると症状が緩和します。冷やすことでやけどの進行を止め、痛みも押さえることができます。
民間療法でアロエを塗布するなどの治療がありますが、ほとんど効果はなくその後の治療に差し障りがでてしまうこともあるので、そのままで病院受診をされることをお勧めします。
当院では、やけどの状況に合わせて応急処置をさせて頂きます。当院で処置後翌日には皮膚科に受診して頂くよう勧めさせていただいています。